冷蔵庫を開けるたびに、なんとなく罪悪感を覚えることがあります。
「このピーマン、もう少しで限界かも」「豆腐、買い置きしすぎた」——そういう小さな見落としが積み重なって、気づけば賞味期限を過ぎた食材を何個かまとめて捨てる、という流れを繰り返している気がしています。農林水産省によれば、日本の食品ロスのうち家庭から出る分が約半分を占めるとされていますが、「自分がその半分に貢献している」と思うと、さすがに少し見直したくなります。
そこで最近気になっているのが、AI による食材管理と献立提案の組み合わせです。冷蔵庫を撮影するだけで食材を認識して、そこから献立を提案してくれる、という仕組みがあるらしい。どのくらい実用的なのか、試す前に少し整理してみようと思いました。
こういう仕組み、どうやって動いているんでしょう
現時点で「食材認識×献立提案」に関わるアプローチは、大きく 3 つに分けられそうです。
- 専用アプリ型: Myfoodio や Cookpad、Yummly など、食材認識に特化したカメラ機能を持つアプリ。写真から食材名を検出し、手持ちのレシピと突き合わせる。
- 汎用 LLM 活用型: ChatGPT や Claude に「冷蔵庫の中身はこれです」とテキスト or 画像で伝えて、献立を聞く。精度は写真の撮り方と入力の工夫に左右される。
- スマート冷蔵庫型: Samsung や LG の一部機種は内部カメラを内蔵していて、外出先からスマホで庫内を確認できる。ただし機器コストは別途かかる。
どのルートも「食材名を正確に拾えるか」がボトルネックになりそうです。たとえば LLM に写真を渡した場合、「にんじん」は認識できても「残量が 3 分の 1 」「賞味期限が明後日」まで読み取れるかは、まだ怪しいところがあります。ここ、意外と大事そうです。

「賞味期限ロス」に効かせるには、何が必要そうか
食材管理の課題って、実は 2 段階あると思っています。
ひとつは「今、何がある」の把握。もうひとつは「それ、いつまでに使わないといけない」の管理。
写真認識で食材名は取れても、賞味期限の日付ラベルまで読み取るのはまだかなり難しいらしい、というのがいくつかの情報を見た印象です。日付ラベルはフォントや位置がバラバラで、OCR の精度も安定しないとのこと。となると「賞味期限が近い順に献立を提案する」という理想の動きをさせるには、期限だけ手入力する運用と組み合わせることが現実的かもしれません。
少し地味な話になりましたが、「写真を撮るだけ」が完全に自動で回る未来は、もう少し先なのかもしれません。それでも「今夜何を作ればいいか」を LLM に壁打ちする入口としては、今でも十分機能しそうな気がしています。
試すとしたら、こういう構成が考えられます
実際に動かすなら、まず一番手間のかからない入口から始めるのがよさそうです。
自分が試すとしたら、こんなステップを想定しています:
- 冷蔵庫の棚ごとに写真を 1 枚撮る
- ChatGPT (GPT-4o など画像入力が使えるもの) に「この食材で、今週作れそうな献立を 3 つ教えて」と投げる
- 賞味期限が怪しい食材だけ、メモに追記して「これを優先で使いたい」と伝える
やってみるとしたら、まずこれだけです。専用アプリを入れる前に、この「雑に投げる」ステップで十分機能するかどうかを確かめたいと思っています。
ちょっと欲張りかもしれません。でも、「完璧な仕組みを作ろうとして結局何もしない」パターンを避けたいのもあります。
気になるのは「続けられるか」の境目です
こういう仕組みって、最初の 3 日くらいは楽しくても、1 週間後に「写真撮るの面倒になった」で崩壊するパターンがよくあります。
続けやすくするために考えているのは、**「撮影のタイミングを買い物直後だけに限定する」**こと。買い物から帰ったときに冷蔵庫を開けている場面は自然にあるので、そこに「写真を撮る」を差し込む動線を作れれば、習慣として定着しやすいかもしれません。
あとは、LLM への入力をなるべく短くすること。長い説明文を書かないといけないと思うと続かないので、「棚の写真 + 『今週の献立案ちょうだい』」くらいのシンプルな問いかけで回るかを確認したいところです。
まだ仮説です。でも、悪くなさそうです。
次にやろうとしていること
整理してみると、まず試すべきは「専用アプリを探す」より「手持ちの LLM に冷蔵庫の写真を投げてみる」のほうが早そうです。
そのうえで気にしておきたい検証ポイントは、
- 写真の撮り方(明るさ・角度)で認識精度が変わるか
- 「賞味期限が近い順に提案して」という条件付きプロンプトが機能するか
- 1 週間続けたとき、実際に捨てる食材が減る感覚があるかどうか
最後のポイントは数値では測りにくいので、「なんとなく減った気がする / 変わらない」という感覚ログで追ってみようと思っています。実際に動かし始めたら、また別の壁が出てくる気がしますが、それはそのときに。
これ、自分でも忘れがちです——「まず試す」が一番大事ということ。
Cover photo by Kevin Malik on Pexels
In-body photo by Anna Shvets on Pexels

